「靖国神社改造論・第零版alpha00」を公開しました

すでにお知らせしておりますように、弊会は現在、設立八周年を記念する事業といたしまして、「日本型空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」(Japanized Flying Spaghetti Monsterism, JFSMism)という宗教*1の布教を計画いたしております。この宗教は、空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の宗派の一つで、オリジナルな空飛ぶスパゲッティ・モンスター教に対して、日本における原理主義的な現象を揶揄するためのアレンジを加えたものです。

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教は、キリスト教原理主義を揶揄することを目的として設計された宗教です。したがって、この宗教は、キリスト教原理主義が蔓延しているアメリカ合衆国においては意味がありますが、キリスト教原理主義が大衆の支持を得ていない日本のような国に、それをそのまま持ち込んだとしても、何の意味も持たないでしょう。もしも日本人に向けて空飛ぶスパゲッティ・モンスター教を布教したいならば、日本における何らかの原理主義的な現象を揶揄することができるように、それに対してアレンジを加えることが必要になります。さて、それでは、揶揄の対象とするにふさわしい原理主義的な現象として、日本にはどんなものがあるでしょうか。弊会は、靖国神社をめぐる問題こそ、日本における揶揄されるにふさわしい原理主義的な現象ではないかと考えています。

靖国神社は、十五年戦争終結したのちも、天皇のために戦って死んだ日本人を顕彰するという機能を護持したまま、民間の宗教団体として再出発しました。このことは、政教分離歴史認識、宗教的人格権など、さまざまな方面に軋轢を生み出しています。村上重良さん、田中伸尚さん、辻子実さん、高橋哲哉さん、三土修平さん、保坂正康さんといった人々は、靖国神社をめぐる問題に対して正攻法で批判を加えているわけですが、宗教に対する正攻法での批判というのは、暖簾に腕押しに終わらざるを得ないことがほとんどです。宗教という毒に対抗するために必要なものは、毒を打ち消す毒となる宗教です。すなわち、「毒を以て毒を制す」ということです。日本型空飛ぶスパゲッティ・モンスター教は、オリジナルな空飛ぶスパゲッティ・モンスター教に対して、現在の靖国神社が持っている毒を打ち消すことのできる毒となる教義を追加したものとなっています。

弊会は本日、日本型空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の教義について説明する、「靖国神社改造論」という経典を公開しました*2。この経典は、現在はまだアルファ版です。日本における原理主義的な現象を揶揄するための空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の宗派を開発するという目標の達成に向けて、今後も改良を進めて参る所存でございますので、ぜひ皆様よりご意見を賜りたいと願っております。またご意見のみならず、誤字脱字につきましても、お気づきの方がいらっしゃいましたらご指摘くださいますようお願い申し上げます。

*1:「麺類教」(Menruism)という短い別名もあります。

*2:5月22日付のお知らせでは、経典の題名を「靖国神社の祭神は誰か」とお伝えしましたが、題名は変更することにしました。